老人の火(ろうじんのひ)

老人の火 ろうじんのひ
-木曽(きそ)の深山(みやま)にや、老人(ろうじん)の火(ひ)といふ物(もの)あり。是(これ)を消(け)さんとするには水(みづ)をもつて消(けせ)ども更(さら)にきへず。畜(ちく)類の皮(かわ)を似て消(けせ)ば老人(ろうじん)ともに消(きゆ)るといへり。-
『繪本百物語』-桃山人夜話-(画図文)にこう記されている。
これもまた怪火の一種であるが、名前の通り火と老人のセット。
この怪火は水をかけても消えないが、獣の皮ではたくと消えると云う。
人に危害を加えることは無いらしいが、夜道の一本道で出くわしたらやはり怖い。
しかし... 、どう見てもホームレスの老人が焚き火をしてるようにしか見えないが...。
荒れ果てた墓地で声をかけられた提灯火。
その声の主とは。
あ、あなたは?!Σ( ̄□ ̄;)ハッ
わしか? ( ̄ー ̄)
わしは通りすがりの老人じゃ
あんた、こっちに来て少し話さんか
老人って… あなたは… 人間ですか? ( ̄△ ̄;)
そうか、そうか、( ̄ー ̄)
老人と言ってしまっては人間でなくてはならんな
そうさな~ 昔は人間であったな
人間であったころ仙人に憧れ深山に入り...
しかし、仙人にはなれずこの様...
今は、人間の様で人間ではない怪しい存在と云う訳じゃ
え~、そうなんですか!
私はてっきりホームレスの老人とばかり ( ̄д ̄;)ゞ
ははは、ホームレスには違いないな ( ̄∀ ̄)
しかし、あんた何を嘆いていたんじゃな?
はぁ... (´д` )
私は提灯火と申しますが、誰にもそれが分からないみたいで
鬼火とか怪火で済ませられてしまいます...
だからなんとかして目立とうと思い、他の妖怪さんに合体を申し込んだんです
そうしたら合体した妖怪さんを消滅させてしまって...
そうか ( ̄ー ̄)
まあ消滅と言っても我等妖怪は人の概念で存在しておる
そのうちその消滅した妖怪さんもまた復活するだろう
そう気を悩ますこともなかろうて
ほんとですか!
よかった~ ( ̄0 ̄;)
やってみなくちゃ分からんこともある ( ̄ー ̄)
そう、あんたはやってみてどう思った
あんたにはすでに答えが出とるはずじゃ
じゃあな、もっと自分に自信を持つ事じゃ
そう言い残すと老人はフッと消えてしまった。
つづく
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