『落葉無き椎の木』 本所七不思議 其の弐

『落葉無き椎の木』 本所七不思議 其の弐
江戸時代の話でございます。
本所に平戸新田藩は松浦家の大名屋敷がありました。
大名屋敷と言えば上屋敷、下屋敷等と分かれていますが、今回は上屋敷での出来事。
この上屋敷、大川(隅田川)端にある大きなお屋敷で、川に沿って長い塀が続きます。
そして、その塀沿いには大きな椎の木が植わっておりました。
しかし、この椎の木、葉を落さない。
椎の木と言えば常緑樹、落葉樹ではありませんが、少し位は落ちるはず。
いえいえこの木は、ただの一葉も落さないのございました。
庭師がせっせと片していたなんて野暮な事は言いっこなしです。
なんとも不思議な椎の木でございます。
何が原因か…、それは謎のままと云うことで。
気味が悪かったのか、お大名様もこの上屋敷はあまり使わなくなる始末。
後にこの木は有名になり、この松浦家の上屋敷は、「椎の木屋敷」と呼ばれるようになったそうでございます。
この椎の木、なかなかの銘木であり大川を交えた景色は風流であったと申します。
落語でお馴染みの「本所七不思議」。
(実際は、本題「浅井の化け物娘」に入る前のマクラ部分)
江戸時代に流行った怪現象話でございます。
「こ、これは絶対に妖怪が絡んでる!」と勇んで巡ってまいりました。
順番があるかもしれませんが、今回は私が回った順でご紹介。
続いて二ヶ所目は、『落葉無き椎の木』でございます。
現在、松浦家の上屋敷は旧安田庭園となってます。
ドーム型の両国公会堂が目印。
落ち着いた日本庭園で無料開放されてます。( ´∀`)
「何やってんだ?!俺は!」(;゚皿゚)ノシ☆
あの話のモデルになったと云う木があるそうなので探してみます。
「椎の木どこ?椎の木どこ?」
(゚Д゚≡゚д゚)
そもそも椎の木とはどんな木であったのか。
椎の木自体も知らない私でした。
( ̄□ ̄;) シランカッタ
で、この写真…
丁度右手にあったみたい…。
気づかずスルー。(;一_一)
家に帰ってから気づく…。
「椎の木どこ?椎の木どこ?」
(゚Д゚≡゚д゚)
落ち着いた日本庭園です。
「椎の木どこ?椎の木どこ?」
(゚Д゚≡゚д゚)
落ち着いた日本庭園です。
池がちょっと澱んでるかな?と。
「椎の木どこ?椎の木どこ?」
(゚Д゚≡゚д゚)
庭の奥深くまで進みます。
大川(隅田川)沿いの長い塀です。
ここから見えるはずなんだけど…。
植え替え…?
「椎の木どこ?椎の木どこ?」
(゚Д゚≡゚д゚)
「何をさらしのふんどしじゃ?!」(#;`Д´;)ノシ☆
仕方がない。
この庭で一番大きな木を撮影して良しとする。
もっと勉強してから来ればよかった…。
(´・ω・`)
帰宅してからまた気づく。
『椎の木屋敷跡』と伝承が書かれた立て札があったと知る。
気づかずスルー。(; ̄皿 ̄;)>
次の場所へ移動。
斜め向かいの横綱町公園の三重塔が見える。
この公園は、関東大震災、東京大空襲等の犠牲者を仮埋葬した地。
公園内の東京都慰霊堂には、身元不明の遺骨を納め、死亡者の霊を祀ってある。
江戸東京の違う歴史。
合掌。
今回、「本所七不思議」を巡るにあたり、
吟醸さんのHP『吟醸の館へようこそ』中の「落語の舞台を歩く」(本所七不思議は第45話)を参考にさせて頂きました。
吟醸さん自らカメラを提げ、地道に実地検証されたものです。
落語の世界も面白い!( =゚ω゚)=3
なんと吟醸さんは、書籍も執筆していらっしゃる。
「江戸落語の舞台を歩く」東京地図出版
これを読んだら、あなたも江戸散策をしたくなること請け合いです。
お付き合い、ありがとうございました。
次回は、『狸囃子』です。( ´∀`)ノシ
壱『片葉の葦』 参『狸囃子』 肆『津軽屋敷の太鼓』 伍『消えずの行灯』 陸『足洗い屋敷』 質『送り拍子木』 捌『置いてけ堀』玖『送り提灯』
妖怪ショートアニメ「ちみちみ怪々」
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