★橋姫(はしひめ)

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橋姫  はしひめ

-橋姫(橋姫)の社(やしろ)は山城の国(くに)宇治(うじ)橋にあり、橋姫はかほかたちいたりて醜(みにく)し、故に配偶(はいぐう)なし、ひとりやめもなる事をうらみl、人の縁辺(ゑんべん)を妬(ねたみ)給ふと云。-
鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にこう記されている。

古くて大きな橋に宿っているとされる女性の妖怪。
橋の守護神、外敵の侵入を防ぐ鬼女、または女神とも云われる。
橋姫は嫉妬深く、橋の上で他の橋を誉めたり、女の嫉妬をテーマとした『葵の上』や『野宮』などの謡曲をうたうと恐ろしい目に遭うという。
京都の宇治橋の橋姫が有名だが、大阪の長柄橋、滋賀の瀬田橋にも祀られている。

文献等によれば、
『嫉妬に狂った女性が相手に復讐するため貴船神社に自ら鬼神になる事を祈る。
そして、お告げ通り宇治川に7日7晩(21日とも)浸ると生きながら鬼となった』
とある。


川に浸かるのか~。(; ̄Д ̄)
夏であればいいけど、冬はきつそうだな~。
鬼神になる前にこりゃ風邪ひくだろうな~。
で、今年の1月に風邪をひいた私。
咳のしすぎで肋骨が痛くなる。ε=ε=(;´Д`)
今でもくしゃみすると痛い。


ヘックシン!(; ̄皿 ̄;)☆ズキッ
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★歯黒べったり(はぐろべったり)

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歯黒べったり  はぐろべったり

-或人(あるひと)古(ふる)き社(やしろ)の前(まへ)を通(とふ)りしに、うつらかなる女(おんな)の伏拝(ふしおが)みに居(ゐ)たれば戯(たわぶ)れて云(いひ)て過(すぎ)んとせしに、彼女(かのおんな)の振(ふり)むきたる顔(かほ)を見れば、目鼻(めはな)なく口斗(くちばか)り大(おほ)きくて、げらげらと笑(わら)ひしかほ、二目(ふため)と見るべきやうもなし。-
『繪本百物語』-桃山人夜話-(画図文)にこう記されている。

お歯黒べったりとも。
声をかけ振り向くと目鼻がなくお歯黒を付けた大きな口だけがありゲラゲラと笑う。
驚かせるだけで危害を加える妖怪ではないらしい。
のっぺらぼうの仲間とも云われている。

貴族の化粧から広まったお歯黒(鉄漿)は江戸時代、主に既婚女性の化粧として定着していた。
暗がりで見る白粉を塗ったお歯黒の顔は、想像しても怖い。
この手の妖怪は、当時の女性を揶揄したものだったのかしれない。


後姿の綺麗な女性に声をかけ振り向かせたら「ぎゃ~」となる。Σ( ̄□ ̄;)
口の異様さを強調するこの妖怪は、口裂け女の原型かもよ。(; ̄皿 ̄;)

★波山(ばさん)

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波山  ばさん

-深薮(ふかきやぶ)のうちに生(しょう)じ、常(つね)に口(くち)より火(ひ)を吐(はき)て夜々(よよ)飛行(ひげう)すとぞ。-
『繪本百物語』-桃山人夜話-(画図文)にこう記されている。

「婆娑婆娑(ばさばさ)」「犬鳳凰(いぬほうおう)」とも。
山中でバサバサと羽音をさせ人を驚かす鳥系妖怪。
また深夜にバサバサと門を叩き、音に気づいて外に出てみれば何も居ないと云う怪現象もこの妖怪の仕業とされている。
口から吐く炎は、狐火などと同じで物を燃やすことはないと云う。
実在の鳥、ヒクイドリ(火食い鳥、食火鶏)がモデルになったとも云われている。


私、幼少のころ巨大鳥を見た事があります。
虫歯痛で泣いていて母におんぶされ外に出たときの事。
バサバサバサバサ
100m先に見える民家の防風林の松に大きな鳥が飛んで来て止まったのでございます。
そして、その木にはなんと巣があり小鳥が餌をねだってるではありませんか。
「うわ~なんて大きな鳥なんだろう。あれが鷲って言う鳥なのかな~」
と歯痛に顔を歪めながら思っていたのです。
夢か現か幻か。
未だにはっきりしない記憶でございます。( ̄_ ̄)ノ

因みに兄も同じ場所で巨大鳥を見ております。
ま、まさか…  あれが、波山(ばさん)か! (;゚Д゚)

★震々(ぶるぶる)

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震々  ぶるぶる

-ぶるぶる又ぞゞ神とも臆病神(おくべうがみ)ともいふ。人おそるゝ事あれば、身戦栗(みせんりつ)してぞつとする事あり。これ此神のえりもとにつきし也。-
鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にこう記されている。

“ぶるぶる”は別名ぞぞ神、臆病神とも言われ、取り憑かれると寒気を感じると云われている。
なんの前触れもなく寒気がする時は、この妖怪に取り憑かれたと思ってよい。
鳥山石燕の画も妖怪の名前の通りタッチがブルブルしている。

ゲゲゲの鬼太郎では、画に封じ込まれていたが燃やしたために封印が解け峠で悪さをするようになる。
鬼太郎の髪の毛針によって一時木に縫い止められるが、それをねずみ男が干物だと勘違いし食べたしまった。
ねずみ男の体温が下がるので湯に浸け、高温で口から逃げ出そうとするぶるぶるを風船に入れ飛ばすと言う お話。

境港の水木しげるロードのお店に“人魂のてんぷら”が売ってた。(゚∀゚)))))
だから“ぶるぶるの干物”も販売してほしい。
美味いかもよ。( ̄¬ ̄*)

★火消婆(ひけしばば)

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火消婆  ひけしばば

-それ火(ひ)は陽気(やうき)なり。妖(よう)は陰気(いんき)なり。うば玉の夜(よ)のくらきには、陰気(いんき)の陽気(ようき)にかつ時なれば、火消(ひけし)ばゞもあるべきにや。-
鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にこう記されている。

吹消婆(ふきけしばば)とも。
老婆姿の妖怪で、提灯や行灯の火を吹き消してしまう。
妖怪は陰気の存在、それに対して火は陽気の存在。
妖怪は陽気を苦手とするため火消婆が火を消すのだそうだ。

現代は電気の時代、火消婆は何処にいるのか。
たまに電気を使いすぎブレーカーが落ちて真っ暗になる時がある。
案外姿を変えた火消婆(ブレーカー婆)の仕業かも。
ひょっとして、省エネ婆?エコ婆?


老人の火に諭された提灯火はこんな所に落ち着いた。

私(提灯火)の原点といえば、やはり提灯の火
と言う訳で、今ここは提灯の中で~す ヽ( ´∀`)ノ
明るく照らしておりま~す
何だが陽気になっております (///∇//)
今まで悩んでいたのが嘘のようなで~す
やっぱり原点回帰
やってみるもんだ~ (* ̄∇ ̄*)
もう名前の通り提灯の火として生きちゃおうかな~


ふ~っ (  ̄3 ̄)=3

え!?( ゚д゚)・∵.

さあ、どんどん消しちゃうよ (  ̄3 ̄)」

おわり


お付き合い、ありがとうございました。
これにて「提灯火の嘆き」終了でございます。
...題名「提灯火の嘆き」... そんなもんあったんだ... (ーー;)ゞ
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