★亀姫(かめひめ)

kamehime_l.gif

亀姫  かめひめ

猪苗代城(亀ヶ城)に住んでいるとされる妖怪。
江戸時代の怪談集『老媼茶話』に名前が見られ、亀姫に挨拶のない猪苗代城の城代堀部主膳を呪い殺す話しになっている。
しかし、城代堀部主膳に姫への挨拶を促すのは使いらしい禿頭の子供で、姫自体は出てこない。
よって、亀姫の姿形は不明。
泉鏡花の『天守物語』では、先に紹介した長壁姫(おさかべひめ)の妹とされ、二十歳くらいの女性の姿であるらしい。
姫路城の姉(長壁姫)のもとへ遊びに行く際、男の生首を土産に持参する妖怪らしい描写がおもしろい。
眷属に朱の盤坊、舌長婆と云う妖怪も出てくる。


水木しげる大先生の『妖鬼化』での亀姫は、鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』の大禿(おおかむろ)がベースになっている。
なので、私もそれに倣って当初禿頭の亀姫を描きましたが、亀姫を新しく描き下ろしたのでこのキャラは、城代堀部主膳に姫への挨拶を促す亀姫の使い『亀姫の侍女』としました。
(; ̄皿 ̄;)ゞ 


kamehime_jijyo.gif
スポンサーサイト



★川赤子(かわあかご)

kawaakago.gif

川赤子  かわあかご

-山川のもくずのうつに、赤子のかたちしたものあり。これを川赤子といふなるよし。川太郎、川童(わらは)の類ならんか。-
鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にこう記されている。

どうやら河童の仲間で、赤ん坊の泣き声をだして人をだますらしい。
川の方から赤ん坊の泣き声がするので、それを助けようと川辺に入り込むと今度は違う方向から泣き声する。
そして、泣き声をたよりにあっちへ行ったりこっちへ行ったりしてるうちに、足をすくわれ川に落ちてしまうという寸法。
川に落ちる人の姿をみて喜ぶ、要はいたずら好きの妖怪のようだ。

画に釣り竿と筏が描かれている。
糸ミミズが赤子と呼ばれることから石燕先生の言葉遊びが入ってるようでもある。



「おぎゃー!おぎゃー!」

弥次さん:はて?どこからか赤子の泣き声が… ?(゜д゜)ゞ
喜多さん:川の方から聞こえてくるぜ (゚д゚)σ

川縁に立つ弥次さん

弥次さん:オイラが川を覗いてみるからよ
     危ないから押すなよ ((( ̄0 ̄;)
     危ないから押すなよ ((( ̄0 ̄;)
     押すなよ(押せ) ((( ´∀`)
     押すなよ(押せ) ((( ´∀`)


ドン!(  ̄∀ ̄)⊃☆;'
ズルッ!
ぼっちゃん!

弥次さん:押すなゆーたやろ!ヽ( ̄∀ ̄);ノ

ぎゃはははははは~ (゚∀゚))))) (゚∀゚)))))

川赤子:わし、いらんがな? ( ̄△ ̄;)



皆さん、お久しゅうございます。<(_ _)>

★毛倡妓(けじょうろう)

kejyourou.gif

毛倡妓  けじょうろう

-ある風流士(たはれお)うかれ女(め)のもとにかよひけるが、高楼(たかどの)のれんじの前にて女の髪(かみ)うちみだしたるうしろ影をみてその人かと前をみれば、額(ひたい)も面(おもて)も一チめんに髪(かみ)おひて、目はなもさらにみえざりけり。おどろきてたえいりけるとなん。-
鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にこう記されている。

長い髪の遊女姿の妖怪。
顔はなく首全体が髪の毛で覆われてるらしい。
遊女の怨念が化けたものなのだろうか。
不気味であるが妖怪の間ではモテモテで男妖怪たちの憧れの存在と云う話もある。
きっと魅力ある女性妖怪なのだろう。

どうやらこれは石燕先生の創作らしい。
石燕先生の妖怪画は遊女を題材にした物も多く、これもその一つということ。

画を見たところ髪を洗ったあとの様にも見える。
吉原の髪洗い日に関係があるのかな~。
7月13日は髪洗い日と呼ばれ、お店が休みになるので遊女達の楽しみでもあったらしい。


実は私…、若い時分ロン毛でした…。(ーー;)
当時、映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』の人気で、巷ではインディアンファッションが流行。
スー族の“風になびく髪”に憧れ、「オラもロン毛にするべ~( =゚ω゚)=3」と、まあかなり伸ばしていた訳で。
お恥ずかしい限りでございます…。(///∇//)ゞ
洗髪の後はまさに毛倡妓(けじょうろう)状態でありました。

首と肩が凝るので切りました。(゚∀゚)))))

★古籠火(ころうか)

korouka.gif

古籠火  ころうか

-それ火に陰火(いんくわ)、陽火(やうくは)、鬼(き)火さまざまありとぞ。わけて古戦場(こせんじゃう)には汗血(かんけつ)のこりて鬼火となり、あやしきかたちをあらはすよしを聞はべれども、いまだ燈籠(とうろう)の火(ひ)の怪(くはい)をなすことをきかずと、夢の中におもひぬ。-
鳥山石燕の『百器徒然袋』にこう記されている。

古籠火(ころうび)とも。
鬼火の類いであるらしい。
古い石灯籠は意思を持ち自らの精気で火を灯すと云う。
年を経た石灯籠が付喪神になったものだろうか。

石燕先生の画は、石灯籠の上に凶暴そうな鬼が乗っかり火を吐いている。
「燈籠に火を入れろ!」といったところかアピール力がすごい。
私は自己アピール力がないので控え目に。

あの… できたらでいいんですが、たまには燈籠に火を入れてみません?
一週間に一度くらい… そう休みの日とかに…
いやいや無理なら月一で… (´д`;)ゞ

★経凛々(きょうりんりん)

kyourinrin.gif

経凛々  きょうりんりん

-尊ふとき経文のかゝるありさまは、咒詛諸毒薬(じゅそしょどくやく)のかえつてその人に帰せし守敏僧都(しゅびんそうづ)のよみ捨られし経文にやと、夢ごゝろにおもひぬ。-
鳥山石燕の『百器徒然袋』にこう記されている。

「太平記」にある空海と守敏の法力比べ。
守敏は敗れ、守敏の経文は打ち捨てられてしまった。
不要となった経文がやがて付喪神となり経凛々となった云う。

巻物(経文)の妖怪みたい。
原画ですと巻物を頭に付けて、りんとりん棒を持ち口を開いているからお経をあげている感じです。
顔が鳥のようで蛇のようで、ちと恐ろしい。
しかし所詮紙ですよ。 ( ̄ー ̄)
私の敵ではありません。(  ̄∀ ̄)

この妖怪さんも同じ物が集合して形成されるヤツ。
合体妖怪とでも申しましょうか。(゚∀゚)))))


合体!フォーメーション!(`・д・´)ノ

ヽ(゚Д゚;ヽ)(ノ;゚Д゚)ノ アタフタ
ヽ(;´Д`ヽ)(ノ;´Д`)ノオロオロ

あ、あれね… 組体操みたいなもんね。(; ̄皿 ̄;)
最新記事
02.03
鬼鬼鬼(とどろき)2
01.22
鬼鬼鬼(とどろき)
09.19
大熊手(おおくまで)
07.24
ちょっと書き直し
07.22
朱の盆(しゅのぼん)
カテゴリ
  1. お知らせ(28)
  2. 妖怪画(227)
  3. 妖会記(32)
  4. 怪訪記(16)
  5. キャラクター(27)
  6. ミニゲーム(7)
  7. マンガ(30)
  8. 雑記(13)
月別アーカイブ
QRコード
QR
関連リンク
リンク